行政書士事務所ACTIONの佐野雅彦です。
私は、資金調達のご相談を受けるとき、
「今回はいくら必要か」だけで話を進めるべきではないと考えています。
大事なのは、借りたあとも返済を続けながら、
次の採用や投資判断を無理なく進められるかどうかです。
借入は、その時点の不足を埋めるだけのものではありません。
返済につながり、その後の投資判断や資金繰りにも影響します。
この関係を見ないまま進めると、
その場では資金が入っても、後から採用・投資・追加借入の判断がしにくくなることがあります。
融資が通ることと、経営が安定することは、同じではありません。
特にIT受託会社では、
売上が立っていても入金は遅れやすく、
一方で外注費や人件費は先に出ていきます。
そのため、数字の上では大きな問題がないように見えても、
実際には急な支払いや次の採用に回せるお金の余裕が少ないことがあります。
私は、こうした問題を、単なる融資手続の話としてではなく、
借りた後の返済、入金、支払い、採用、投資まで含めた
「資金の流れ全体の問題」として見ることが大切だと考えています。
ご相談いただいた際には、
いまの借入、返済負担、入金時期、人件費、外注費の流れを見ながら、
どこに負担が集まっているのか、
次の借入・採用・投資判断で何に注意すべきか、
どこを先に見直すと判断しやすくなるのかを確認していきます。
当事務所は、金融機関との代理交渉や契約行為を行う立場ではありません。
また、税務申告や会計処理そのものを行う立場でもありません。
その前段階として、経営者ご自身が
「今の借入でよいのか」
「返済負担は重すぎないか」
「次の一手を進めても資金は持つのか」
を判断しやすいよう、必要な数字や注意点を整理する立場です。
私は、ビジネス専門学校で、外国人留学生に日本語で簿記やファイナンシャルプランニングを教えています。
異なる理解度や前提知識を持つ相手に対して、
数字の意味を順序立てて伝える経験は、実務でも活きています。
専門用語を並べるのではなく、
何が負担になっていて、何を先に見直すべきかが分かる形に整理してお伝えすることを大切にしています。
制度の概要だけを知りたい場合よりも、
今の借入や返済負担を見直したい、
次の融資や投資判断まで視野に入れて考えたい、
借りた後の返済や資金繰りまで含めて確認しておきたい。
そうしたご相談に向いています。
ご相談のあと、お客様に持ち帰っていただきたいのは、
「何となく不安だった状態」ではなく、
どの返済や支払いが負担になっていて、
何を先に見直すべきかが分かる状態です。
そのうえで、自社に合う支援内容や相談の進め方をご確認いただければと思います。