POINT 1 AIツールの使い方ではなく、判断前の確認項目を整理する
ここでいうAI業務設計とは、AIツールの操作方法を覚えることではありません。
IT受託会社の社長が、受注前、見積前、契約前、外注前、採用前、借入前に確認すべき項目を整理し、その確認作業の一部にAIを使えるようにすることです。
たとえば、次のような場面で使うことを想定しています。
- 新規案件の提案前に、確認すべき条件を洗い出す
- 見積作成前に、作業範囲、工数、外注費、入金条件を整理する
- 受注前に、粗利と資金繰りへの影響を確認する
- 外注先に依頼する前に、支払い時期と入金時期のズレを確認する
- 採用や外注拡大の前に、毎月の固定費増加を確認する
- 金融機関に説明するために、売上見通しや資金が必要な理由を整理する
AIに任せるのは、確認項目の洗い出し、情報の整理、説明文のたたき台作成です。
最終的に、案件を受けるか、採用するか、外注するか、借入を検討するかは、社長が判断します。
POINT 2 受注前に、案件の条件と資金への影響を確認する
IT受託会社では、受注が増えても資金繰りが安定するとは限りません。
入金より先に外注費や人件費が出る案件が増えると、売上はあるのに手元資金が苦しくなることがあります。
この支援では、受注前に次の内容を整理します。
- 案件の内容
- 作業範囲
- 納期
- 想定工数
- 社内対応と外注対応の切り分け
- 入金条件
- 支払い条件
- 追加作業が発生しやすい部分
- 契約前に確認しておくべき条件
受注してから条件を見直すのではなく、受注前に資金への影響を確認します。
AIは、この確認項目を毎回洗い出すための道具として使います。
ただし、最終的に案件を受けるかどうかは、社長自身が判断します。
POINT 3 見積前に、工数・外注費・入金条件を整理する
見積書は、金額を提示するためだけの書類ではありません。
IT受託会社にとって見積は、作業範囲、工数、外注費、入金条件、追加費用の扱いを整理する重要な資料です。
この支援では、見積作成前に次の内容を確認します。
- 作業範囲が曖昧な部分
- 見積に含めるべき作業
- 別途費用にすべき作業
- 外注費の有無
- 人件費や社内工数への影響
- 粗利が残る見積になっているか
- 入金条件に無理がないか
- 追加作業が発生した場合の扱い
AIを使うことで、見積書の文章を整えることはできます。
しかし、それだけでは不十分です。
重要なのは、見積の前提が整理されているかどうかです。
この支援では、AIを使って確認すべき項目を整理し、見積前の判断に使える形で残します。
POINT 4 入金時期と支払い時期のズレを確認する
IT受託会社では、売上が立っていても、入金までに時間がかかることがあります。
一方で、外注費、人件費、家賃、借入返済などは、入金を待ってくれません。
この支援では、案件ごとに次の内容を確認します。
- 着手金の有無
- 中間金の有無
- 納品後一括入金か
- 月額契約か
- 外注費の支払いが先に来るか
- 人件費や固定費の支払いと重なるか
- 借入返済と重なる月がないか
- 複数案件が同時に動いた場合の資金負担
受注できる案件であっても、入金時期と支払い時期が合わなければ、資金繰りを圧迫します。
AIを使って、案件ごとの入金と支払いのズレを整理し、社長が判断する前に確認できる形を作ります。
POINT 5 外注費・人件費への影響を整理する
外注や採用は、売上を増やすために必要な判断です。
ただし、外注費や人件費は、会社の資金繰りに直接影響します。
この支援では、次の内容を整理します。
- 外注先に依頼する範囲
- 外注費の金額
- 外注費の支払い条件
- 社内メンバーの稼働
- 採用した場合の固定費増加
- 案件が遅れた場合の資金への影響
- 外注費や人件費を回収できる売上条件
外注や採用を増やすこと自体が問題なのではありません。
問題は、その判断が資金繰りと結びついていないことです。
この支援では、AIを使って外注費・人件費・入金条件を整理し、採用前・外注前に確認すべき材料を残します。
POINT 6 借入・返済・金融機関説明につながる情報を残す
資金調達や金融機関への説明では、単に「資金が必要です」と伝えるだけでは足りません。
なぜ資金が必要なのか。
どの案件のために必要なのか。
採用、外注、投資とどう関係しているのか。
返済に使うお金はどこから生まれるのか。
こうした点を整理しておく必要があります。
この支援では、次の内容を確認します。
- 現在の借入残高
- 毎月の返済額
- 追加融資が必要になる可能性
- 資金が必要な理由
- 金融機関に説明すべき事業の見通し
- 採用、外注、投資と資金需要の関係
- 案件見通しと資金繰りの関係
AIで整理した内容は、金融機関への説明材料や、今後3年間の資金確認にも使える形に整えます。
ここで行うのは、税務申告や会計処理ではありません。
受注、見積、契約条件、入金時期、外注費、人件費、返済予定を整理し、社長が説明しやすい状態にすることです。