行政書士
佐野 雅彦
行政書士事務所ACTION代表。
IT受託会社の借入・返済・追加融資・資金繰りを一体で見ながら、
その場しのぎではない資金の整え方を支援しています。
地方公務員として25年間、制度運用と相談対応に携わった経験を踏まえ、
現在は、返済を続けながら次の借入や投資を進められるかという視点で、記事監修と実務支援を行っています。
このページでは、IT受託会社の経営者に向けて、借入・返済・追加融資・投資判断まで見据えた資金戦略の実務情報を掲載しています。
[4.外国人経営者支援アーカイブ]
目次
在留資格「経営・管理」の更新をめぐっては、2025年10月16日施行の基準見直し以降、「更新でもすぐに3,000万円が必須なのか」「日本語能力はどこまで必要なのか」「赤字だと更新できないのか」といった誤解が広がりやすくなっています。
出入国在留管理庁は改正内容を公表していますが、実務上は、法令上の要件と、更新審査で確認される事項と、提出資料として求められるものを分けて読む必要があります。
まず押さえたいのは、2025年10月の見直しで、在留資格「経営・管理」の許可基準そのものが強化されたという点です。
出入国在留管理庁の公表資料では、改正後の主な許可基準として、資本金等3,000万円以上、申請者が営む会社等における常勤職員1人以上の雇用、経歴要件、日本語能力要件、公租公課の履行などが示されています。
したがって、元の500万円基準を前提にしたまま更新を考えるのは、2026年3月時点では危うい理解です。
もっとも、ここで注意すべきなのは、「改正後に更新申請をする人は全員、直ちに新基準へ全面適合しなければならない」とまでは、公表資料上読み切れないことです。
出入国在留管理庁の説明では、施行前から「経営・管理」で在留している人については、施行日から3年を経過する日、すなわち2028年10月16日までの間、改正後の基準に適合していない場合でも、経営状況や今後の適合見込み等を踏まえて在留期間更新を認めることがあるとされています。つまり、更新審査に新基準が無関係という理解も誤りですが、一律に即時全面適用とみるのも正確ではありません。
経過措置の期間中であっても、何も準備しなくてよいという意味ではない、ということです。
改正後の要件のうち、特に誤解されやすいのが経歴と日本語能力です。
経歴について、一次資料は「経営経験3年以上」と単純化していません。公表資料では、経営管理又は申請に係る事業の業務に必要な技術若しくは知識に係る分野に関する博士・修士・専門職学位、またはそれらの分野における3年以上の実務経験が示されています。
したがって、「経営者歴が3年なければだめ」と読むのは狭すぎます。
他方で、日本語能力については、改正後の主な許可基準として、経営者又は常勤職員のいずれかが、相当程度、すなわち日本語教育の参照枠B2相当の能力を有することが示されています。
更新審査で実務上重要なのは、会社が本当に事業を継続しており、申請人が実際に経営・管理活動を行っているかです。
この点は、改正前からある「経営・管理」の在留資格の明確化資料でも一貫しており、在留期間の更新許可申請等では、当該事業の経営・管理という在留活動を継続して行うことができるかという観点から判断するとされています。
ここで見られるのは、会社の登記の有無だけではありません。
事業実態、財務状況、法令遵守、公租公課の履行、労働関係法令や社会保険関係法令への適合などが、更新時の確認事項として重くなります。
書類の体裁を整えるだけでは足りず、事業の中身が伴っているかが問われる、という整理が実態に近いでしょう。
提出資料についても、法令上の要件と分けて理解したいところです。
出入国在留管理庁の在留資格ページと提出書類一覧では、更新申請に当たり、在留期間更新許可申請書、パスポート・在留カードのほか、所属機関に関する資料、公租公課の履行状況を明らかにする資料などが案内されています。
また、カテゴリーに応じて、「直近の在留期間における事業の経営又は管理に関する活動内容を具体的に説明する文書」が求められます。
元記事ではこれを「更新時の提出が義務化」と一律に書いていましたが、公表資料の建て付けからみると、少なくともカテゴリー3・4で明記されている提出資料として理解するのが正確です。
したがって、更新準備では、自分がどのカテゴリーに当たるのか、どの資料が共通で、どの資料が追加で必要かを先に整理すべきです。
事業所要件についても、断定は避けたほうがよい論点です。
改正案内では事業所の確保や存在が引き続き要件として示され、自宅を事業所と兼ねる場合についてもQ&Aが設けられています。
ここから読めるのは、単に住所があるだけでは足りず、事業の本拠としての独立性・継続性・実体が問われるということです。
したがって、「バーチャルオフィスなら即不可」「自宅兼事務所なら絶対不可」と一律に言い切るより、使用権原、事業遂行に必要な設備、来訪対応の実態、住居部分との区分など、具体事情で評価されると理解しておくほうが安全です。
さらに、財務面の見方も単純ではありません。
赤字決算だから更新できない、という説明は、公表資料に照らすと正確ではありません。
出入国在留管理庁の「経営・管理」の在留資格の明確化等については、単年度の決算状況のみを重視せず、貸借状況等も含めて、直近二期の決算状況により総合的に判断するとしています。
債務超過についても、直近期に債務超過でも、改善見通しがあり、必要に応じて中小企業診断士や公認会計士等の評価書が提出される場面が想定されています。
重要なのは、赤字や債務超過という結果そのものより、そこから改善する現実的な見通しを説明できるかです。
2026年3月時点で、更新を控える外国人経営者や支援者が見るべき順序は明確です。
第一に、自社が経過措置の対象にあるのか、それとも改正後基準への適合をすでに具体的に求められる局面に近づいているのかを確認すること。
第二に、資本金等、常勤職員、日本語能力、経歴、事業所、法令遵守といった論点を、法令上の要件と提出資料の両面から棚卸しすること。
第三に、更新書類を出す直前に慌てるのではなく、日々の経営・管理活動を説明できる状態にしておくことです。
更新審査は、将来の計画だけでなく、直近の在留期間で実際に何をしてきたかを見ます。ここを曖昧にしたままでは、制度理解以前のところで説明が弱くなります。
制度改正後の「経営・管理」で見落としやすいのは、要件の数が増えたことそのものではありません。
むしろ、会社をつくった事実と、経営・管理活動を継続している事実とを、入管実務の中でどう説明可能な形にしておくか、という点です。
更新の可否を、抽象的な噂や断片情報で判断する段階ではもうありません。
2026年3月時点では、出入国在留管理庁が公表している改正資料、提出書類一覧、在留資格ページ、明確化資料を読み合わせながら、自社がどこまで確認資料を揃えられるかを点検することが先になります。
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